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侘び寂びの黒、武士の魂を刻む ─ 肥後象嵌

熊本県に400年以上受け継がれる伝統技法「肥後象嵌(ひごぞうがん)」は、刀の鍔を源流とする日本独自の金工芸です。

戦国の世、加藤清正が藩士の技術向上を目的に育成した職人文化に始まり、のちに宮本武蔵が美意識と精神性を与え、その意匠は“武士の魂を宿す場所”として洗練されていきました。

 

肥後象嵌の核となるのは、鉄の地に金や銀を埋め込み、磨き、そして茶で黒く染め上げるという唯一無二の工程です。茶の渋みを利用して鉄を深く黒く“育てる”この手法は、時を重ねるほどに奥行きを増し、侘び寂びが宿る静謐な黒へと変化します。

その黒は、単なる色ではなく、「余白」「間」「精神の静度」を象徴する、日本古来の美学そのものです。

 

武士が鍔に託した覚悟と誇り、そして熊本が守り続けてきた工芸の息づかい。

肥後象嵌は、400年の歴史と精神を現代へと受け継ぐ“生きた文化”。

黒の深みの中に、技と魂が確かに息づいています。

 

黒と金が織りなす、時を超え受け継がれる伝統的な装飾。

日本の黒を纏う─ 400年の技を、今を生きる造形へ

肥後象嵌が育んできた400年以上の歴史と精神は、今、現代へと新たな形へと息を吹き返させます。

 

刀の鍔に宿った美学や侘び寂びの感性、宮本武蔵や加藤清正の時代から受け継がれてきた熊本の文化。その核心を守りながら、ベルトバックルや耳飾りといった日常の装飾へと再構築することで、“継承・革新・発展”という新たな道を拓いています。

特に象徴的なのが、鉄を茶で黒く染めるという肥後象嵌独自の工程です。

茶の渋みが鉄を深く沈め、時と共に艶を変え、静かな力を宿す。これは茶の湯に通じる「間」や「侘び寂び」の精神であり、色ではなく“呼吸する黒”を育てる工程です。

 

96KURo-design ®︎は、この黒の美学を追求してきたからこそ、肥後象嵌の持つ精神性を現代的デザインへと研ぎ澄ませることができるブランドです。装飾は単なるアクセサリーではなく、日本文化を手元に宿すことになります。そこには、伝統と革新が交差する“新しい黒の物語”が確かに息づいています。

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